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お灸のすゝめ

皆さん、お灸はご存じですか?
昔は「悪い子にはお灸をすえる」と言われ、特に年配の方は実際に熱いお灸を幼少期にされ、熱くて怖いという記憶・イメージを持たれている方も少なくありません。なので、私の祖母も頑なにお灸は嫌だ!!と言います。。。
しかし、適切なお灸施術を受けると、その考えは180度変わります!!!

鍼灸医学は今から二千年以上前に、古代の中国で誕生しました。
日本に鍼灸の知識が伝わったのは6世紀頃、朝鮮半島からです。
平安時代までは灸治療が中心で、鍼は主として外科的な処置を行う際に用いられたと言われています。
平安時代の貴族の日記には灸治療のことが書かれているそうです。
江戸時代の『奥の細道』(松尾芭蕉)では足の「三里」へのお灸が、脚を強くするとして紹介されていることも有名です!!

明治時代に入り、西洋医学が導入されると、漢方も含めた日本の伝統医学は非正統医学として存続の危機に立たされ、戦争が終わると、日本を統治したGHQは鍼灸の実践を禁止しようとしたため、日本における鍼灸は再び存続の危機に直面します。
現在は西洋医学が普及していますが、昔は鍼灸が日本ではお医者さん「鍼医」として活躍していました。
特にお灸は昔は各家庭に民間療法として使用され、身近にありました。


【お灸の効果は?】
「お灸」はよもぎから採れる「もぐさ=ヨモギの葉の産毛を陰干し・精製取得したもの」を使用します。
ツボにお灸で熱刺激を与えることで、皮膚が赤くなり、血管が広がり血流が良くなります。
(血液は全身に酸素や栄養を運ぶ大切な役目を担っています。)
また、凝り固まった筋肉、滞っている箇所の血流も良くしてくれます。

【お灸の種類】
①台座灸(間接灸)
 お手軽にお灸が出来ます。薬局にもせんねん灸など販売されていて、一番身近にあるお灸です。
 台座があって、もぐさを(皮膚の上には)直接乗せることはしません。
 (熱が台座に開いてある穴を伝わり、ツボを熱刺激する方法です。)


②灸頭鍼(間接灸)
 鍼の上にお灸を乗せ、鍼の刺激と熱刺激の両方を体に与えることが出来ます。


③箱灸(間接灸)
 つぼのすゝめの箱灸は手作りです。お腹全体・背中全体などの広範囲を一度に温めることが出来ます。


④棒灸(間接灸)
 もぐさを棒状に固めたものに点火し、一定の距離から熱を与え熱刺激の量・範囲を調節を調節できます。
 最後に棒灸で仕上げて施術終了!となることもあります。


⑤やいと(直接灸)
 下の写真のもぐさを、米粒の半分程のひねり、皮膚の上に直接乗せ、最後まで焼き切ることで皮膚が茶色く焦げ
 るくらいの“やけど”を作ります。一瞬「熱っ!!」と感じますが、すぐにシュンっと熱さは消えます。
 やいと(直接灸)は筋肉のこり、関節の痛み・体質改善・免疫力UP・疲労蓄積、冷え・むくみ・婦人科系の
 症状・妊活等へ効果があります。
 最初は熱い!と言われる方も、体の楽さの違いから、次は「やいと」を希望される方も多いです。


熱い・跡が残るのが嫌、と避けられるお灸ですが、お灸も色んな種類があります。
ほんわか温かいものから、しっかり熱さを感じるものまで、その時の気候や症状を見てお灸の施術をします。

病気や痛みの症状を改善するだけでなく、病気の予防にもなるのがお灸です。
これから寒くなる時期なので、体を温めることはより大切です。
昔から受け継がれてきた安心できる療法なので、ぜひ試してみてください。
せんねん灸などを使って日常にお灸を取り入れるものおススメです!